PL第4節 バーンリー戦 フィードバック
.@JHenderson has allayed any concerns that he picked up an injury during #LFC's 3-0 win over @BurnleyOfficial. #BURLIVhttps://t.co/rAwzBP558L
— Liverpool FC (@LFC) 2019年9月1日
■開幕から4連勝、バーンリー戦!
■前半のロングボール戦術の真意は?
■なぜマネが交代させられ、サラーが残った?
おめでとうございます!
今回も勝利を飾ることができた我らがレッズ。
順当に三連勝中ですね!
マンチェスターシティ以外のビッグ6が引き分けたりと、もたついている中では最高のスタートダッシュですね!
是非このまま走り切ってほしいです。
では、ここからはバーンリー戦のフィードバックに参りましょう!
私は前回の記事でバーンリーはまず間違いなくディフェンスラインを下げるという事をお話しました。
前回の記事はコチラ。
www.liverliverliver.com
ですが、この試合を見ていただいた方は分かるように、
バーンリーは積極的にプレスをかけてきました。
そして、リバプールは何故かバーンリーのお株を奪うような、ロングボール主体の戦術。
果たしてなぜ今回の試合はこのような流れになったのか?
これについてはデータを振り返りながらお話しましょう。
★データ
≪リバプール ー バーンリー≫
●得点:3-0 リバプール勝利!
●シュート数:15ー7
●枠内シュート数:7-2
●ボール支配率:64%-36%
●パス数:543-314
●パス成功率:77%ー60%
●ファウル数:16ー10
●イエローカード:1-1
●レッドカード:0-0
●オフサイド:1-5
●コーナーキック:4-6
さて、前述した疑問ですが、
実は試合開始直後から監督の間で高度な読み合いが発生していました。
バーンリーのショーン・ダイクは十中八九守備ラインを敷いてくるという相手の想定を逆手に取って、
あえて前半から積極的にプレスを仕掛けてきました。
レッズにとっては前節のアーセナル戦に続いて守備ラインを攻略するとなれば、
前回の流れをある程度模倣すれば攻略ができる。
そして、自分達は格下のクラブ。
・・・少なからずレッズは慢心を抱えているだろう。
そういった心理を逆手に取って敢えてプレスを仕掛けていたのだと思います。
一方でレッズはどうだったのでしょうか?
クロップは多分、少なくとも2通りの戦術を持っていたに違いありません。
1つは相手がディフェンスラインを下げてきた場合の攻略法。
戦術としてはアーセナル戦の様なサイドを使った戦い方ですね。
2つ目は相手がプレスをかけてきた場合。
・・・きっとこれに対する攻略法がロングボール戦術だったのでしょう。
レッズは敢えてロングボールを使用することで、
①バーンリーDFに対してスピードで勝るレッズの前線が裏を狙う
②競り合ってセカンドボールをフィルミーノ+中盤がセカンドボールを拾う
この2点が期待できます。
ついでに、早めにロングボールを蹴ることで相手にラインを構築させない、
中盤を間延びさせる事でレッズの中盤とフィルミーノがフリーになって、サラーとマネの裏を狙うパスを供給する。
そして徐々に相手のラインを下げさせて、1つ目のディフェンスライン攻略法を駆使する。
・・・そんなプランを持っていたのでしょう。
なので、1点目のアーノルドの得点は、
キック自体は偶然なのでしょうが、フリーになるための戦術としては2つ目の戦術がバッチリ当てはまったから生まれたシーンだと思います。
ただ、このロングボール戦術は前線と中盤の体力を激しく消耗するので、
後半以降はショートパス主体の戦術に切り替えていますね。
なのでロングボール主体のボールの奪い合いみたいな戦い方をした割には、
データ的にレッズのボール支配率やパス成功率が高いのはその為だと思います。
・・・要するにクロップが一枚上手だったという事です笑
★評価
「守備は流石!ただパスに苦戦か」
今回もアドリアンのセーブに助けられたシーンがありましたね。
ただ、弾く場所は少々危険でしたが笑
ですが、それ以上にパスに苦戦していましたね・・・
アリソンレベルを求めるのは厳しいですが、徐々に求められるレベルが明確になってきましたね。
●アーノルド
「ロングボールを中心に相手を翻弄」
今回の彼はほぼSMFと言っても過言ではありませんでしたね。
ロング主体の攻めから相手のディフェンスラインを下げさせた後はヘンダーソンとのコンビネーションが光りました!
結果として相手のオウンゴールを誘発!
アレはアーノルドのゴールで良いでしょう笑
●マティプ
「戦術上、ドリブルは少なかったが・・・」
マティプのドリブルは
①相手がディフェンスラインを下げた時
②攻撃のショートパス主体の戦術にアクセントを加えたい時
上記の2パターンで使用されることが多い為、今回は1回しか見れませんでしたね。
ただ、本業のディフェンスがセーフティーだったので安心して見ることができました。
●ダイク
「絶対的な空中戦!」
マティプがあんなにセーフティーにプレーしていたのに霞んでしまうのは間違いなくこの人のせいです笑
十数回あった空中戦を完封。
相手はウッドやバーンズとかですよ?
きっとこの絶対的な空中戦の強さがあるから相手のロングボール合戦に臨んだのでしょうね。
●ロバートソン
「持ち前の運動量を活かした攻守参戦」
攻撃ではビルドアップ構築に積極的に参戦。
そして守備ではロートンに頻繁なプレス。
いつもは攻撃でもっと活躍できるイメージですが、
今回は裏方で好プレー。
「好守においての軸を完全に掌握!」
この試合のファビーニョは素晴らしかった!
・・・いや、いつも素晴らしいのですが笑
絶対的な1対1もそうですが、正確なロングフィードやSBとしてプレーなど戦術の幅の広さを披露!
そして彼がボールを持った時の安心感がずば抜けてますね。
パスの散らし含めて取られる気がしません。
「教科書通りのラインブレイク!」
ロングボール戦術の際はボール奪取で活躍していましたが、
1点目でのシーンはロングボールが功を奏し、相手ディフェンスラインを下げさせることに成功していましたので、
アーセナル戦の様なサイドに流れてアーノルドをフリーに。
そしてアーノルドにバックパスをして、得点を演出しました。
まさに、アーセナル戦の再現。
教科書通りの攻略でした!
●ワイナルドゥム
「最高のバランサー」
ビルドアップの参加やサイドでの攻撃もそうですが、
相手のカウンター時に状況を見てディレイを仕掛けるなど、プレス以外でのディフェンスでも貢献!
・・・アナタ、元WGのプレーヤーですよね?笑
中盤の攻守において大切なつなぎ役です!
●サラー
「前線で最強の脅威となるために、あともう一歩」
今回のマネ騒動でもそうですが、
今後サラーがメッシレベルのプレーヤーになるためには彼はシュート以外でも己の存在感を見せなければなりません。
あそこでパスができると本当にもう一段上に登れるんですけどね。
ただ、なぜサラーが残ったかと言えば、
ある意味、彼がマネと比べて戦術の幅が狭い為だと思います。
ココについてはマネの評価でお話しましょう。
●フィルミーノ MVP
「その『余裕』が最大の武器か」
フィルミーノの長所は視野の広さや、間受けの技術、プレス能力の高さが良く注目されますが、
一番は試合中でも余裕を持ってプレーできるのが最大の武器なんでしょうね。
余裕があるから視野を広く持てる。
余裕があるからインサイドやアウトサイドキックで正確にパスが出せる。
余裕があるから、80分の運動の質が落ちる時間帯でも相手の股を狙ってシュートが打てる。
この『余裕』がレッズにおいて唯一無二の存在たらしめる理由なのでしょう。
●マネ
「選択肢の多いプレーヤーだからこそ・・・」
なぜマネが交代させられたかについて言及しましょう。
一番の理由は「マネの戦術/選択肢の幅が広い為」でしょうね。
マネは裏も狙えるし、中盤まで降りてプレーすることもできる。
そしてフィルミーノの様な間受けもできる。
そうなるとボールの出し手にもその技術や意識の共有が必要ですからね。
フィルミーノの代役作り中の段階だとサラーやオリギの様なある意味「選択肢の少ない」プレーヤーの方が良いのかもしれません。
「垣間見えるレッズ中盤最高の攻撃力!」
ヘンダーソンのケガのリスクヘッジで投入されたチェンバレンですが、
やはりヘンダーソンより攻撃の意識が高いので、ミドルを打てるようなポジショニングを積極的にしていましたね!
実際、1本枠内に打っていますし、
持ち味を見せることはできていたと思います。
●オリギ
「リーグ戦以外でもレッズが勝つために」
前述した理由(私の想像ですが)でマネと交代で投入。
ですが、シャキリが思ったより間受けのプレーに苦戦していた為、
クロップの理想とは違い、いつも通りのプレーに従事していたイメージですね。
まぁ、実践投入しないといきなりカップ戦などに出場しても出遅れますからね。
リーグ以外でもレッズが勝つために必要な投入だったと思います。
●シャキリ
「フィルミーノの代役候補としての投入」
昨シーズンは中盤での投入やサラーの代役としての出場だったのですが、
フィルミーノの交代という事もあり、昨シーズンと明らかに違う意図を持った交代でしたね。
その意図とは、間違いなく「フィルミーノの代役」でしょう。
現状、一番代役としてこなせるのはマネなのですが、彼はWGのファーストチョイスです。
とすると、他の候補はララーナかシャキリなのでしょうが、今回はシャキリに白羽の矢が立ちましたね。
・・・実践できていたかどうかは正直微妙でしたが。
★ピックアップ・プレー
フィルミーノの良さが活きたプレーでした!
中盤付近まで降り、かつ広い視野でフリーになる。
そして正確なパスでサラーを走らせ、余裕を持ちながらDFの股を狙ってシュート!
80分のキツい時間帯で最高のパフォーマンスを見せてくれました!
いかがだったでしょうか?
今回、話題になっているマネのぶちギレ騒動ですが、彼のパフォーマンスが悪い訳ではなく、チーム成長の為の交代だと私は思っています。
なのでマネ、そんなに怒んないで下さい笑
ただ、サラーがパス出来なかったのもまた事実。
ですが、こういった問題は潜伏させるより、マネの様に爆発させる方が解決に進むと思います。
潜伏し続けて徐々に内部崩壊とか1番嫌ですからね。
次回、9月14日のニューカッスル戦では是非改善したパフォーマンスを見てみたいですね!
それでは、また!