FSG×KOPの復活劇 ~フェンウェイスポーツが求める価値の最大化3~
■FSG×KOPの復活劇その3!
■一時期、サポーターとの関係性はどん底に
■サポーターと共に作り上げ、育む「伝統」
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その1、その2と続いたこのシリーズ。
最後の復活劇は「サポーターの信頼」と題しました。
一応、前置きで言っておきますが、レッズのサポーターは素晴らしいモノであり、
いつでもクラブの為に声援を飛ばしていました。
しかし、その信頼が一時期、崩れかけた時期があります。
FSGが参入する3ヵ月前、2010年7月にロイ・ホジソンが監督に就任しました。
ですが、彼の指揮したレッズは勝てるチームではありませんでした。
一時は降格圏にまで転落するなど低迷し解任され、スクランブルでダルグリッシュが就任するほどでした。
・・・では、この解任劇。
はたして成績だけが理由だったのでしょうか?
もちろんそれもありますが、一番は「サポーターの信頼を失ったこと」です。
クラブが勝てなくなる時期というのはどんなチームだってあります。
どんな競合だって連敗することもあります。
・・・大事なのはそんな時に「じゃあどうするか?」です。
ホジソンが取った行動はサポーターに対して「サポーターになってほしい」とコメントしました。
つまりは批判ではなく、応援しろ。
一部の批判のみをあたかも全体がそうであるようにコメントしてしまいました。
このコメントによって監督の信頼は失墜。
サポーターが監督解任の嘆願運動を始め、クラブは異例の失言を謝罪する機会を設けました。
まもなくして、彼が解任されることになるのですが、
その後のダルグリッシュ就任はレジェンドを監督にすることによる、サポーターのクラブに対する信頼の回復を狙ったという見方もできますね・・・
そしてその後のロジャーズ解任からクロップという流れも、
戦術云々より、よりサポーターに愛される監督を選んだのかもしれません。
現にFSGがレッズに入ってから、
2011年のホジソン解任時、2012年のダルグリッシュ解任時とさらにロジャーズ政権途中でもクラブはクロップに交渉を持ち込んだという噂もあります。
それほどプレーヤーとクラブと、そしてサポーターとの密接なつながりをドルトムント時に見せてくれた彼を、
FSGは適任と感じていたのかもしれません。
出なければ通算5年間も彼を追わないですよね笑
FSGが求め、そして復活させた要素としてこの「サポーターとの信頼」も外すことができないモノでしょう。
・・・さて、FSGのオーナーであるジョン・ヘンリーの営業戦略に、
「データに基づいた運営」と「古いスタジアムを改修、増築しながら、保存する」という方針があります。
この2つの方針は見事にレッズの運営に反映されており、
特に後者に関してはアンフィールドの移転計画が凍結され、拡張という形で進めていますね。
「新しいモノ」より「伝統」を重視した訳です。
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ですが、伝統を作り上げていくためにはサポーターとの関係性は何よりも大事です。
FSGはこのサポーターとの関係性を特に大事にしていますね。
ではレッズ、そしてアンフィールドには何があるでしょうか?
「You'll Never Walk Alone」
それこそサポーターと共に歩み、育んできた素晴らしい伝統がありますね。
これを新スタジアムではない、歴史あるアンフィールドで歌うからこそ伝統なのです。
●クラブの戦力
●クラブの財政
●サポーターの信頼
この3つにおいて劇的な復活を遂げたレッズとFSG。
FSGの参入に最初は不安もありましたが、彼らの助力によりクラブはその価値を過去に無いくらい大きくすることができました。
そしてこれからもレッズやそのサポーターと共に歩み、進化していくことでしょう。