チェンバレン復帰による戦術分析
■彼の復活でFWが復調できる!
■・・・そして、リバプールが復活する!
前回まではチェンバレンの怪我直前から今までの軌跡を書きましたが、
今回はチェンバレンが戻ってくることによって、リバプールがどんな戦術的恩恵を受けれるかを書きます。
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gk-lab.hatenadiary.jp
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それではいってみましょう!
私がチェンバレンに1番期待しているのは彼の「得点力」です。
今のリバプールは守備の安定は素晴らしいですが、得点に関してはお世辞にも素晴らしいとは言えません。
少なくとも昨シーズンの3トップの爆発力に比べると、今は見劣りしますよね。
もちろん、ゲーゲンプレスのプレミアリーグ化ということで、全力で仕掛けるゲームが減ったのも1つの理由ですが、
1番は「MFの得点不足」です。
昨シーズンは3トップの得点はもちろんなのですが、MFも得点を取っていました。
コウチーニョにジャン・・・そしてチェンバレンです。
実は今シーズンはその3人共を欠いたままで始まってしまったのです。
結果的にMFの得点は極端に減り、
相手DFは「MFのシュートは少ないからFW守れば良いや」となってFW陣に厳しめにマークをつける様になりました。
・・・リバプール側も3トップの得点力に依存をし、MFで終える連携をあまりしなかったのでしょう。
その余波は確実にリバプールを蝕み、その攻撃力は着実に減退していきました。
しかし、チェンバレンが復帰することによって、その得点力からリバプールの攻撃力を復活できる可能性があるのです。
図は単純なフィルミーノとのワン・ツーですが、
このチャレンジを今シーズン見たことがあるでしょうか?
・・・私が知る限り、ほとんどありません。
この様にシンプルなプレーで良いのです。
これをすることによってマークがMFにもつくようになり、結果としてFWが復活をします。
このシーンは左からダイアナゴルランを仕掛けて、そのまま右に流れていく過程のプレーをいくつか考察しました。
まずはロングシュートで終えるシーン。
これが今のリバプールにとって1番足りないモノです。
次に、右に流れていく過程でRSBのアーノルドに展開をして、アーリークロスをさせる、
もしくはアーノルドに右のスペースにパスをさせて、自分がそのスペースを使いマイナスのクロスを上げる。
言っておきますが、どれも昨シーズンのチェンバレンがやっていたプレーです。
・・・そして、今のリバプールのプレーヤーで誰もやっていないプレーです。
そして最後はコーナーキックです。
今はコーナーキックを蹴るとしたら、アーノルドかミルナーかサラ―くらいでしょうか。
しかし、贔屓目に見ても可能性があるのはアーノルドくらいです。
サラ―のコーナーキックは可能性を感じません。
そのコーナーキックにおいて、チェンバレンが戻ってくるだけで選択肢が増えるのです。
アーノルドが蹴っても、チェンバレンが蹴っても精度の高いコーナーキックが蹴れますし、
ショートコーナーで角度を変えるという手段もとれます。
そして、図では後ろにロバートソンとヘンダーソンがいますが、
もし相手にコーナーキックを弾かれたとしても、この後ろの2人とチェンバレンで再度ゴール前にボールを放り込めるのです。
そしてチェンバレンはスピードもありますので、
もしカウンターのピンチになったとしても、後ろの2人にフォローへまわることができます。
このフォローへのスピードはミルナーには無いモノです。
・・・私レベルでも彼の復活だけで3つもの利点をあげられます。
クロップであればなおさら多くの選択肢を見つけることができるでしょう!
いかがだったでしょうか?
彼の加入によってリバプールは様々な恩恵を得ることができますが、
その最もたる要素は「MFの得点」です。
上述していますが、MFが得点できるから相手はMFも警戒するようになり、
結果としてFWへの警戒が手薄になるので、FW陣の得点が復活するのです。
もう、コウチーニョやジャンはいません。
ですが、チェンバレンがまだいます。
今のMF陣だって意識を変えれば得点できるプレーヤーはそろっていますが、
チェンバレンほど自分を活かして、FW陣を活かすプレーヤーはそうそういません。