EUFAスーパーカップ チェルシー戦 フィードバック
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— Liverpool FC (@LFC) August 15, 2019
■激戦、EUFAスーパーカップ!
■延長戦の末、レッズが今季初栄冠!
■その激戦をフィードバック!
まずはレッズおめでとうございます!
PK戦の末、何とかトロフィーを掲げることができたレッズ。
チェルシーも下馬評以上の実力を発揮した為、
思った以上に苦戦しましたが、勝利を収めることができました。
さて、そんなチェルシー戦。
まずはデータから振り返ってみましょう!
それでは、どうぞ!
★データ
≪リバプールーチェルシー≫
●得点:2-2 PK:5-4 リバプール勝利!
●シュート数:21ー20
●枠内シュート数:11-6
●ボール支配率:53%-47%
●パス数:697-632
●パス成功率:82%ー81%
●ファウル数:10-12
●イエローカード:2-1
●レッドカード:0-0
●オフサイド:2-10
●コーナーキック:8-7
例のごとく、予想スタメンを大きく外してしまいました笑
予想スタメンはコチラ。
www.liverliverliver.com
サウサンプトンがあれど、このチェルシー戦に全力をつぎ込むかと思いきや、
若干のローテーションを組んできましたね。
ゴメスのRSBはバークリーやプリシッチ対策だとしても、
CFマネは明らかにフィルミーノの温存でした。
もしかしたら、クロップもチェルシーの出来を見てローテーションを組んできたのかもしれませんが、
ランパードがまさかのプレシーズンやマンU戦で散々取り組んできたスタメンを崩し、サッリ時代のメンツを中心にスタメンを組んできたのが誤算でした・・・
細かなショートパスと中盤(特にカンテや中盤に降りてきたペドロなど)のドリブルにより、
レッズのプレスをかわされて中盤を制圧できませんでしたね。
後半はフィルミーノの交代によってアンカーにもプレスが利くようになりましたが、
チェルシーもそれに合わせて、ショートカウンタースタイルに切り替えましたね。
中盤とサイドにボールの取りどころを設定して、マイボールにしたらとにかくDF裏か逆サイドに展開していました。
これに関してはコンディション的な部分と後述するディフェンスラインの頻繁なパスミスから対応しきれず、
絶えず劣勢を強いられてしまいました。
クロップ自身もコンディションの回復は9月ごろと言っていた様に、まだプレシーズンのハードワークの疲れが抜け切れていないのでしょう。
そういった意味ではレッズにとって悪条件が重なってしまった試合でもありました。
★評価
「救世主・エイドリアン!」
エイドリアンはクロップが彼の名前をもじったギャグです笑
アリソンほどのキック精度は無く、彼ならば通っていたであろうパスが通らなかったシーンは歯がゆさを感じましたが、
それ以上にアドリアンのセービングに救われました!
今季のレッズは補強について色々言われていますが、
アドリアンの補強は前回のノリッジ戦とこのチェルシー戦で当たりだったと言わざるを得ないでしょう!
PKサドンデスの際に何か言われていますが、それでレッズ贔屓と言うのはナンセンスです。
後半にVARすらチャレンジさせてもらえなかった、よくわかんないPKありましたし笑
●ゴメス
「守備で貢献も、攻撃での貢献は微妙」
守備時はSBながらもチェルシーの2列目の攻撃に反応してCBのポジションまで絞ってクリアするなど、
持ち前の守備センスとスピードを活かした守りをしてくれました。
ノリッジ戦に引き続き、守備に関しては多大な貢献をしてくれています。
ただ、攻撃時においては前半は高いポジションをとれない、
後半は高いポジションをとっても相手の脅威となるプレーができないなど、課題が見つかりました。
アーノルドがヤバすぎので影に潜んでしまってますが、ゴメスもキック精度は悪くはないですし、
チャレンジすることでスローインまで持ち込むことができれば、得意のロングスローのチャンスも増えます。
SBとしての攻撃は今後の課題ですね。
●マティプ
「守備はさすが。縦パスは0点」
もしレッズが負け、戦犯をあげるサイトがあればきっとマティプがそれに該当してしまうでしょう・・・
守備に関しては全く問題ありません。
むしろ窮地を救ってくれたシーンもあります。
ただ、それ以上にパスミスが多すぎる。
チャレンジした結果のミスであればまだしも、やってはいけない場面でのパスミスが多すぎました。
結果、チェルシーのショートカウンターを何度も受けてしまい、何度もピンチを招いてしまいました・・・
レッズが後手になってしまった要因のひとつになってしまったかもしれません。
●ダイク
「安定した攻守貢献」
今回たまたまパスの調子が悪かったマティプに対してダイクは攻守において安定していましたね。
間受けへの詰めや空中戦、ビルドアップはもちろん、裏を狙ったチェルシーFWとの勝負も1度も負けることなく守りきりました。
セットプレーでの得点はあくまで付随的要素なので、取れればラッキー位なモノですので問題なし。
それに脅威にはなっていましたので、結果低めのクロスなどが効果的に作用していました。
後半セットプレーでのワイナルドゥム→サラー、こぼれ球のダイクのシュートは惜しかったですからね。
安定して高いクオリティーを出してくれるのは本当に助かりますね。
●ロバートソン
「見えた新たな可能性」
いつもであればもっと広大なスペースを走り、クロスを上げていましたが、
今回はチェルシーがサイドを、特に左サイドを封鎖していた為にスペースが狭く、攻撃において走り回る印象が少なかったですね。
チェルシーの攻撃は右サイド、レッズにとっての左サイドで細かいパスワークでの崩しをするために、
人が密集するのでスペースがかなり狭くなります。
後半のチェルシーは特にその傾向がありましたので、結果ロバートソンも思った以上に攻撃での貢献ができませんでした。
・・・ただ、後半で彼がアンカー脇のポジションでボールを受けた時に新しい可能性を感じました。
イメージ的にはペップ・バイエルンや現マンチェスターシティがやっている偽SBのポジショニングでしたね。
昨シーズンから、ロバートソンは前半に多大な貢献をするものの、後半失速してしまう事が多かったので、
この「偽SB」との組み合わせで体力温存するという組み合わせは非常に良いかもしれません。
「よく走り切った!!」
ファビーニョに限った事ではないですが、今回の中盤はプレシーズン序盤から帯同しているプレーヤーばかりですので、
ハードワークの影響がモロに出ています。
コミュニティー・シールドやノリッジ戦の様に単発の試合であればその影響はあまりありませんが、
ノリッジ戦後にトルコまで遠征し、そして延長までの試合となるとそのコンディションにモロに影響してきます。
ファビーニョもその一人でしたが、前後半とアンカーとしてのプレーだけでなく、
敵陣の右ハーフスペースへ走りこんだりとパス以外の攻撃で大きく貢献してくれました。
ただ、後半の終盤で完全に失速してしまった為、
いつもならプレスをかけなければいけない場面でもプレスできなかったせいでピンチを招いてしまいました。
もう、完全な電池切れだったんだと思います。
なのにその後の延長戦も走り切り、PKまで決めた時は早朝なのに「よくやった!」と叫んでしまいました笑
「見せてくれた偉大なキャプテンの背中」
ファビーニョ同様、コンディションが万全ではない中でよく走り切ってくれました!
その上で攻守において大きく貢献。
前半はサラーが右サイドに開き、右ハーフスペースに走りこむヘンダーソンにパスを供給してクロスを繰り出し、
後半はよりセンターの部分でシュートを打つ場面も。
彼は味方を活かすプレーが強いので、シュートの意識が低いですが、
もっと打ってもよかったかもしれませんね。
しかし、延長戦で体力がキツイ中、出足が遅れてしまいながらも必死でプレスを繰り出す姿勢は、
レッズのキャプテンとして偉大な背中を見せてくれました!
●ミルナー
「気の利いた、抜群のポジショニング」
気が付けば彼がSBにポジショニングすることで組み立てるビルドアップがメインになってきましたね。
そういえばCB間にファビーニョが入るシーンが減った気がします。
彼がSBにポジショニングすることでロバートソンのポジションを上げることに繋がりますし、
CBを開くことでの中央の守備力減少のリスクを低減することもできるので、今のレッズにはこれが合っているかもしれませんね。
守備へのリスクヘッジも早いので、パスミスで左サイドを狙われた時のカバーの速さなどはとても助かります。
ただ、彼もプレシーズン序盤からハードワークしていたプレーヤーの1人。
後半は失速し、戦術的な部分からもワイナルドゥムと交代しました。
●サラー
「いつものプレーにパスでの展開も!」
得意のスピードを活かした個人での打開以外でのパスも目立ったこの試合。
ヘンダーソンやフィルミーノへのパスによる崩しは「ドリブラー/ストライカー・サラー」そのものをフェイントに使った良いプレーだと思います。
これができると右の崩しがより強力になるでしょう!
明日のサウサンプトン戦は全体的なローテーションが予想されますが、私はサラーだけは変えないと思っています。
そのエースが醸し出す存在感を駆使したプレーで是非引っ張ってほしいですね!
●マネ
「後半からは縦横無尽のプレー」
前半はフィルミーノの代役としてCFとしてプレーしたものの、
チェンバレンが左サイドで苦戦してしまっていた+失点を取り返す為の縦の推進力が必要になったという2つの点から、
後半はLWGとしてプレー。
フィルミーノとの息の合ったプレーから縦のスピードあるプレーやフィルミーノとのポジションチェンジ、
右ハーフスペースに出没したりと縦横無尽に躍動。
結果的に2得点の大活躍でした!
サウサンプトン戦も期待したい所ですが、復帰してすぐという状況でコンディション的にはどうでしょうか・・・
直近のサウサンプトン戦が苦戦していただけに出場してくれるとありがたいのですが。
「印象的なパスはあれど・・・」
サラーの決定機を作ったパスを演出したりと印象的なプレーもありましたが、全体的には消えていたイメージ。
縦のプレーもさることながら間受けを狙ったプレーを求められたと思いますが、
サイドはベテラン・アスピリクエタ、間受けはスペース潰しのエキスパート・カンテにやられてしまった印象です。
もし失点がなければ様子見で後半も使われていたかもしれませんが、
前半の失点でより縦への攻撃力が求められたた事と前線と中盤のリンクマンが必要となった為、フィルミーノとチェンジ。
サウサンプトン戦ではローテーション的に中盤での出場ですかね。
期待しています!
●フィルミーノ MVP
「レッズの攻撃を劇的に進化!」
彼が出場したことによってレッズの前線が劇的な進化を遂げました!
ひとつは頻繁なマネとのポジションチェンジによる前線の流動化。
もうひとつはサラーやマネなどの最前線のプレーヤーと中盤・ディフェンスラインとの間を取り持つリンクマンとして活躍!
カンテが影響を及ぼさないゾーンまで下がって前線にパスをするシーンが見えたり、
中央で常にフリーのゾーンを狙って動くプレーは前半のレッズに一番足りないモノでした。
プレスバックも効いていましたね。
チェルシーは露骨に嫌がり、サイドからの攻めに切り替えていました。
●ワイナルドゥム
「より攻撃的な中盤に!」
中盤・ディフェンスラインで潤滑油の様に動いていたミルナーですが、
後半になるにつれて動きの質の低下やより攻撃的な中盤の動きが求められたために交代で出場。
カンテの大活躍もあり、より前でのプレーが必要となった状況での彼の存在は非常に助かりますね!
持ち前の運動量を活かしてLSBやアンカーに降りてのビルドアップや、フィルミーノ同様前線とのリンクマンとして活躍。
ただ、延長戦まで行くとさすがに失速してましたね笑
●アーノルド
「緊急スクランブル発進!」
対プリシッチやバークリー、パルミエリ対策でゴメスがRSBとしてスタメン起用されていましたが、
LSBロバートソンの疲労による、彼の裏を狙われるシーンが増えた為に、ゴメスをLSBにしてアーノルドをRSBとしてスクランブル発進しました。
延長戦までもつれ込む雰囲気もあった上に、全体の運動量も落ちてきたので、
時間稼ぎもかねて後半終了まぎわに出場しました。
ただ、チェルシーの方が全体的に疲労が少なかったので延長戦は攻められるシーンが多く、
守備にまわる機会が多かったですかね。
●オリギ
「左サイドで仕掛けるが・・・」
延長戦後半までいけばチェルシー側も単純に疲労がたまるハズ。
そうなってくるとオリギの突破力がシンプルに効果的になります。
実際、彼の左サイドからの突破は効いていましたね。
ただ、いくらオリギでも彼1人では打開することはできず、クロスなど仕掛けていましたが決定打にはなりませんでした・・・
★ピックアップ・プレー
さて、今回のピックアップ・プレーはコチラです!
フィルミーノの視線と体の向きを駆使したフェイントです!
レッズのプレーヤーのほとんどがこういった相手を欺くプレーが少ないので、フィルミーノのこういったプレーがより彼の希少性を出しますね。
チェルシーを完全に欺いたこのプレーが今回のピックアップ・プレーです!
いかがだったでしょうか?
今季初めてのトロフィーとなりましたUEFAスーパーカップですが、もうすぐそこにPL第2節が近づいてきています。
次節のサウサンプトン戦、昨年は苦戦したクラブなだけに注目が集まる一戦となりそうです!
それでは、また!
EUFAスーパーカップ チェルシー戦 予想スタメン/キープレーヤー編
1️⃣ ______ 🆚 ______
— Liverpool FC (@LFC) August 14, 2019
2️⃣ ______ 🆚 ______
3️⃣ ______ 🆚 ______
Three key battles that could be pivotal in tonight's #SuperCup ⬇️https://t.co/LppEuMz9Nk
■いよいよEUFAスーパーカップ!
■まだ完全じゃないチェルシーを叩け!
■注意すべきはプランA・Bごとの対処法!
そろそろEUFAスーパーカップが始まります!
日時は8月15日(木)の4時からチェルシーをカップを争う事になります。
レッズとしてはアリソンの負傷など不安材料がありますが、
一方のチェルシーはもっと深刻な状況と私は推測しています。
それは何故か?
様々な要因が考えられますが、こちらは予想スタメンを紹介しながら説明しましょう。
★予想スタメン
唯一、バークリーのポジションにプリシッチが入る可能性がありますが、
序盤は様子見+後半からスピードとドリブルの上手いプリシッチを使いたいという面からまず図のスタメンで間違いないでしょう。
というのも、現在チェルシーはロフタス・チーク、リュディガー、ウィリアンが出場がほぼ難しく、カンテも万全ではないという、
現段階で意外と野戦病院状態。
スタメンも正直「これしかない」という消去法にほぼ近い人選だと思います。
さらに上記で説明した「深刻な状況」たる理由はもう一つあります。
それはスタートしたばかりのコーチ陣がほとんどという事。
レジェンドのランパードを筆頭に、チェルシーのレジェンドが集結したしたそうですが、
アシスタントコーチのゾラ退任などもあり、チームをイチから作らなければならないという状況。
そんな時にマンUとレッズというビッグ6に当たるというのは「深刻な状況」以外の何物でもないでしょう。
ただ、その中でも危険なプレーヤーはもちろんいます。
次はそのキープレーヤー/キープレー紹介していきますね。
★キープレーヤー/キープレー
【No1 ジョルジーニョ】
やはり今季もチームの心臓たる彼が最も気を付けなければならないプレーヤーです。
もちろん、縦パスやロングフィードの精度、もらう為のポジショニングが抜群だったりと非常に厄介なプレーヤーなのですが、
今回は彼の「ビルドアップ」に注目します。
ダビド・ルイスが移籍した今、CBで足元の上手いプレーヤーがいない為、プレッシャーが厳しい相手との勝負となると、
アリサパラガに戻すか、ジョルジーニョに降りてきてビルドアップを構築するしかありません。
ただ、今季からはコバチッチがCMFに入った為、CBとCMFで四角形を組んでビルドアップを構築する、
もしくはSBに入って構築します。
ただ、前述の様にプレッシャーが厳しい相手とは相性が悪い為、
その最もたる例のレッズにどう挑むのかはある意味楽しみではあります。
レッズのハイプレスをお見舞いしてやりましょう!
【No2 バークリー】
彼の場合は攻撃面に注目していきましょう。
バークリーは左サイドに配置されると予想していますが、
彼について気を付けなければならないのは、マウントの飛び出しによって空けた中央のスペースや、
ファビーニョの両脇スペースなどを使われてしまう事です。
チェルシーの戦術として、両SBを高いポジションに配置させ、
バークリーやペドロを中に絞らせる傾向があります。
なので、バークリーに上記のスペースで時間を与えてしまうと、
パルミエリやマウント、アブラハムへのパスはもちろん、その両足から正確なシュートをもらってしまう可能性があります。
図に書いてある通り、チェルシーは崩しを右にして、
左に広大なスペースを作り、バークリーとエメルソンを自由にさせてフィニッシュまで持ち込みます。
そこでバークリーにドリブルをさせたり、スペースを狙われるのは非常に危険ですね。
【No3 プリシッチ】
スタメンにはいない、控えからのキープレーヤー紹介です笑
彼が出てくるとしたら、バークリーかマウントのポジションですが、
まずバークリーとの交代と見て間違いないでしょう。
彼が出場することによってチェルシーの攻撃手段がガラッと変わります。
言ってしまえばプランBという所でしょうか。
彼が出場するとそのスピードとドリブルを使って、エメルソンとの2名のドリブルで左から崩していくことが多いです。
つまりバークリーの時と崩しのサイドが逆転します。
コバチッチやマウントと連携を取りながら切り崩すことが想定されますが、
ある意味カウンターの恰好のエサでもあるので、無尽蔵の前線のスタミナからガンガン狙っていきたいですね!
いかがだったでしょうか?
正直、今チェルシーとカップを争う様な状況でぶつかれるのはチャンスです。
レッズとしてもプレシーズンの厳しいトレーニングでコンディションが回復しきれていない状況ではありますが、
持ち前のハイプレスを駆使してチェルシーの攻撃の起点を徹底的に潰してやりましょう!
それでは、また!
PL第1節ノリッジ戦 フィードバック
This is Anfield 🙌🔴
— Liverpool FC (@LFC) August 12, 2019
A special moment for the skipper 👌 pic.twitter.com/g74M6o3IVh
◼️快勝!ノリッジ戦!
◼️各データと個人的プレイヤー評価を紹介!
◼️今回のピックアップ・プレーは?
初陣を快勝で終える事が出来ました!
レッズ、おめでとうございます!
シーズン1番初めの試合ということもあり、プレッシャーがかかる中、見事なプレーでした!
一方でノリッジも点差以上の実力がありましたね・・・
しかし、このレベルの高さがプレミアリーグなのです。
気を抜いたら一気に持っていかれます。
そんな厳しさも見えた一戦でしたね。
さて、ノリッジ戦のデータを振り替えってみましょう!
★データ
●得点:4-1 リバプール勝利!
●シュート数:15ー12
●枠内シュート数:7-5
●ボール支配率:58%-42%
●パス数:477-362
●パス成功率:81%ー76%
●ファウル数:9-9
●イエローカード:0-2
●レッドカード:0-0
●オフサイド:0-5
●コーナーキック:11-2
今時レッズ相手に12本もシュート打てる相手なんていませんよ?
実際、ノリッジの決定的なシーンがいくつもありました。
ブエンディアは神出鬼没なポジショニングからパスを繰りだし、プッキは裏抜けのチャレンジを執拗に繰り返し、ついに得点まで至りました。
チャンピオンシップ王者の攻撃力を痛感しましたね・・・
ただ、一方でこちらは欧州王者。
自慢の攻撃力をレッズの誇るディフェンスがことごとくシャットアウトしました。
この試合、1失点で押さえる事が出来たのは単にレッズの守備が強靭だったこともあるでしょう!
★評価
ここからはプレイヤー個々人の評価に移ります。
以前と同じく評価をつけますが、GREAT、GOOD、BADは無くし、MVPだけにしましょうか。
●アリソン
『固さが見えるもセービングは健在!』
少なくとも2本のパスミスは見られましたが、言うてもPL初戦。
誰だって固くなるモノですよ笑
その一方でセービングは健在!
今シーズンもこの守護神に期待!
・・・だったのですが、ケガは大丈夫でしょうか・・・
●アーノルド
『もはやワールドクラスのキック精度!』
よくロバートソンとその守備力で比べられたりしますが、それすらを補って有り余るそのキック精度!
ロバートソンもとんでもなく上手いのですが、あんなアウトサイドに回転かけたクロスなんてアーノルドにしか出来ません。
アレ、20歳ですよ?
絶句です笑
●ゴメス
『超スピードディフェンス!』
少なくとも彼はこの試合で2、3本は持ち前のスピードとスライディングで決定的を阻止しています。
このスピードはマティプには無いモノですね!
ただ、プッキの得点については気を抜きましたね?
彼の欠点で集中力の欠場があるのですが、今回もモロに出てしまいました笑
これが無ければスタメンの座は絶対的なモノなのですが・・・
●ダイク
『流石のディフェンスに今年は攻撃力も?』
圧倒的な空中戦!
冷静な対人ディフェンス!
正確なロングフィード!
おまけに得点まで取りました!
今年も、いや今年はさらなる進化を遂げることでしょう!
世界一のDF!
よろしくお願いします!!
●ロバートソン
『オーバーラップ+インナーラップ!』
彼の苛烈な運動量とオーバーラップからの正確なクロスはもはや代名詞みたいなモノ。
いよいよ、昨年の中頃からやりはじめたインナーラップを形にしたいですね!
今回のしあいでもフィニッシュまで絡んでました!
後はしっかり枠内に打てれば、レッズの攻撃がもう1つ生まれますね!
『優れたボール奪取能力!』
アンカーとして、正確なキックと長身ならではの空中戦はもちろん、この試合では彼の最大の長所であるボール奪取が活躍しましたね!
こんな個人技としてのボール奪取にすぐれたプレーヤーも稀な存在です。
次回のスーパーカップでも中盤のプリシッチやバークリー辺りをガンガン止めて欲しいですね!
『正確なキックと緩急自在の上下運動!』
クルルの被害者その1笑
相変わらずのキック精度と緩急をつけたドリブル、視野の広さはもちろん、
カオス化した空中戦も落ち着いてロバートソンにパスしたりと味のあるプレーまで光る存在になってきました。
唯一、ゴール出来なかったことが残念でしたね。
ただ、あれはクルルのセーブを褒めるべきです。
●ワイナルドゥム
『変幻自在のポジショニング』
中盤で流れるようなパス回しや強度の高いプレスをしていたかと思いきや、状況に合わせてLSBの位置やアンカーの位置でビルドアップしたり、裏抜けを狙ったり。
一見地味ですが、とにかく神出鬼没でかつ効果的にプレーをしています。
直接的なチャンスの創出は少ないかもですが、彼がいることによってレッズの攻撃手段はかなり増えますし、守備力も上がります。
そこが彼の凄いとこです!
●サラー
『誇り高きエースストライカー』
1得点1アシストとレッズが誇るエジプトの王は健在です!
この試合ではアーノルドとポジションを変えて、後ろから中と外に切り込んでいくプレーがいくつか見れました。
ただ、エースストライカーとしてのか、ゴール前でのパスの回数が去年から減ってますね。
一概にそれが間違いとは言えませんが、選択肢は持ってないと狙い撃ちされたら恐いですね・・・
●フィルミーノ
『前線の支配者』
キャッチコピー通り、攻守において多大な影響を及ぼす「前線の支配者」。
プレスバックでボールを刈り取ってはチャンスを作り、神出鬼没なポジショニングでチャンスを演出。
サラーへのアシストも記録しています。
ポストプレーやボールを取られないドリブル、決定的なシュートを撃ったりと大活躍!
・・・ですが、クルルの好守に阻まれゴールならず。
ハイ、彼がクルルの被害者その2です笑
●オリギ MVP
『ミラクル・オリギ健在!!』
若干破れかぶれのクロスが上手く相手に当たり、オウンゴールを誘発するなんてミラクル以外の何者でもないでしょう!笑
まぁ、半分冗談は置いておいて笑
偶然でも何でも、彼のあのプレーがその後の80分近くの時間をやり易くさせた事は間違いありません。
それほど初戦というものは難しい試合なのです。
そして、4点目のゴール。
アリソンの負傷交代後に良く決めてくれました!
この2ゴールに共通して言える事はどちらも試合の流れが変わりかねない状況下でのゴールだったという事です。
それをしっかり決めてくれたオリギはMVPに選ばれても何らおかしくありません!
『難しい試合をしっかり勤めあげた!』
よもやこんなすぐに出番が来るとは思いませんよね笑
しかし、アリソンが負傷した以上、彼に望みを託すしかありません。
ですが、アリソンの代役をしっかりこなし、セービングも去ることながらパスも正確!
良い補強をしたなと思いました!
ですが、ポジショニングが後ろ過ぎるのが少し心配ですね。
もっと前に出ないと裏に抜け出したFWへの対処に困りそうです・・・
●マネ
『違いを見せたドリブルテクニック』
75分頃にオリギと交代でイン。
残り時間を鑑みても、調整の意味合いでの交代だったと思います。
ですが、持ち前のスピードと緩急をつけたドリブルで早速チャンスを演出!
しかし、その頃には全体の運動量が落ちていたので単発で終わることが多かった印象です。
ですが、来週のスーパーカップはスタートから使われるハズ。
オリギには申し訳ありませんが、今年のマネもかなり期待できそうです!
●ミルナー
『しっかり締めてくれたクローザー』
85分頃にフィルミーノと交代。
フォーメーションを変えると同時に運動量が落ちたチームを復活させる役目を担いました。
いわゆるピッチ内監督の1人ですね。
時間的にスタメンにキャプテンシーを振るわせるには体力的に厳しい状態です。
そんな時にミルナーを入れて調整できるのだから、こんな贅沢な事はありません。
いかがだったでしょうか?
★ピックアップ・プレー
そして、最後にピックアッププレーの紹介です!
今回のプレーはコチラ!
前半42分のアーノルドのプレーです!
4点目のアシストにもなったプレーですが、こんなプレーそうそう見ることができない為、ピックアップ・プレーとしました !
・・・君はベッカムですか笑
そう思わずにはいられなかったプレーですね笑
いかがだったでしょうか?
まずは難しい初戦を快勝で終えることができたリバプール。
ですが、その代償にアリソンを失いました・・・
次のスーパーカップはアリソン不在のフォローを全体でしなければなりません!
苦戦は必須でしょうが、その上での勝利を願っています!
それでは、また!
PL第1節 ノリッジ戦 予想スタメン/キープレーヤー編
Football is BACK at Anfield 😍
— Liverpool FC (@LFC) August 9, 2019
Tonight it all starts again ✊#ThisMeansMore pic.twitter.com/7SOeg24PSP
■いよいよ始まったプレミアリーグ!
■初戦の相手はノリッジ・シティ!
■気になる相手のキープレーヤーは?
さて、今年もアツいシーズンが始まりました!
プレミアリーグのスタートです!
初戦はわれらがレッズの試合。
相手はノリッジ・シティです。
過去、スアレスが在籍していた頃のノリッジは、控えめに言っても「カモ」でした。
あの時はスアレスのゴールショーに毎試合はしゃいでいました笑
その後、ノリッジは一度降格し、
この19-20シーズンに再度プレミアリーグに復帰しました。
果たして新生ノリッジはレッズの「カモ」たる存在なのでしょうか?
昨シーズンまでは試合の予想や両チームのキープレーヤーを細かく記載していましたが、
レッズの戦術など今更細かく語る必要もないと思い、相手のキープレーヤーのみを記載することにしました。
・・・あ、予想スタメンは続けますよ?
ハイ、あのほとんど当たらないヤツです笑
それではさっそくその当たらない予想スタメンを紹介しましょう!笑
では、どうぞ!
まさかのバグって日本語変換できなくなるという・・・笑
とりあえず、ノリッジに関しては情報があまりに少なすぎたので、
直近のプレシーズンのスタメンを引用しました。
大体どんなチームもプレシーズンの終盤ともなるとスタメンを固めるモノです。
多分、このメンツと見てほぼ間違いないでしょう。
対するレッズは中盤に注目です。
ある意味、盤石の中盤ではあるのですが、相手のキープレーヤーを止められないと予想外の苦戦を強いられることになるでしょう。
ワイナルドゥムはそのための起用でもあります。
さて、次は相手のキープレーヤーを紹介します!
【No1 Buendia:17】
彼を自由にさせてしまうとこの試合の難易度が劇的に変わってきます。
決定的なパスや裏への飛びぬけ、キープ力もある。
しかも守備もサボらないという非常に厄介なプレーヤーなのですが、彼の真骨頂はそれではありません。
彼の長所は「ポジショニングの良さ」です。
驚くほど相手のスペースを突くのが上手く、彼を起点に相手を揺さぶり、彼を起点にチャンスを創出します。
そこから送られる精度の高いキック。
その能力は昇格組だからと言って舐めてかかってはいけません。
「では囲んで潰してしまえば良いじゃないか」
そんな意見も聞こえてきますが、
ココがノリッジのもう一つ厄介なポイントなのです。
彼らのチームのSBは非常にスピードがあり、かつテクニックに優れたドリブラーを揃えています。
彼らがサイドギリギリに張ることによって、中盤の強度を下げます。
そうなってくると、余計にBuendiaが活きてきます。
それは、非常にマズイ・・・
とすると、彼にはワイナルドゥムないしファビーニョが強度高くプレスをかけてボールを刈り取る必要があります。
今回のワイナルドゥム起用はそれが目的でもありますね。
【No2 Pukki:22】
彼は非常に良いFWですね。
裏へ飛び出すタイミングに加えてスピードもそこそこある。
※多分、ダイクやゴメスの方が早いですが笑
さらに、くさびのプレーや守備もしっかりこなせる非常に器用なFWですね。
ノリッジはハイプレスもしくは、ハーフウェイラインあたりの中盤でボールを取り、ショートカウンターを仕掛けるケースがあるのですが、
その場合、前線での脅威になるのは彼です。
シュートも下手ではないので気を付ける必要がありますね。
状況によっては彼が1.5列目でボールを受けて、SB含めた中盤4人くらいが裏を狙うというプレーも出してきます。
ここはしっかりダイクないしゴメスにディフェンスしてほしいですね!
【No3 Lewis:12】
3人目はLSBの彼です。
ノリッジは両SBをサイドに張る戦術をよくやってくるのですが、
それは彼らに高い個人技があるからです。
1人でも打開しかねない能力がありますので気を付ける必要がありますね。
ただ、どちらかと言うとLSBのLewisに気を付けなければなりません。
スピードを活かしたオーバーラップもさることながら、インナーラップでシュートを狙ってくることもザラではありません。
中盤や前線とのコンビネーションを駆使して、ガンガン中に侵入してきますので要注意です!
・・・ただ、一方で彼らはディフェンス能力がそれほど高い印象がありません。
直近のトゥールーズ戦もサイドを中心にけっこう崩されていましたし。
マネやサラーが高いポジションで攻めることができれば、
彼らも高いポジショニングが取れず、そしてそのままサイドの裏が穴になるので効果的に攻めていきたいですね。
いかがだったでしょうか?
ノリッジに関しては情報不足な所もあり、しっかり分析できなかった所がありますが、
後半戦はより分析の精度が上がると思います。
ただ、上述したキープレーヤーは少なくとも自由にさせると厄介な存在ではあるので、
彼らを封じ、かつ初戦を快勝で締めてやりましょう!
それでは、また!
マージーサイド・ストーリー ~ヘンダーソン~
⏳ #19/20 pic.twitter.com/MWGoHpy4Hx
— Jordan Henderson (@JHenderson) July 3, 2019
◼️レッズのキャプテン、ヘンダーソン!
◼️多くの挫折を乗り越えたストーリー!
■その一部を紹介します!
今回は我らがキャプテン、ヘンダーソンの紹介をします。
今こそレッズのキャプテンを担い、代表ではアンカーを、ここ最近のレッズの公式戦ではRCMFで活躍していますが、
その軌跡は全く平凡なモノではありませんでした。
彼のキャリアはいくつかの悲劇と、それを超える膨大な努力によって形成されていると言っても過言ではありません。
その悲劇と膨大な努力、それによって彼がどう進化してきたかを追っていきたいと思います。
それでは、どうぞ。
【鳴り物入り】
On this day in 2011, #LFC completed the signing of young Jordan Henderson from Sunderland for £20m. @JHenderson pic.twitter.com/UwVeTWmFsZ
— Kloppomania (@RedCrusade) June 9, 2015
彼は元々Box To Boxのプレーヤーで、サンダーランドから鳴り物入りで入団してきました。
当時、ヘンダーソンについて囁かれていたのが「ジェラード、ランパード2世」。
Uー21代表でのキャップ経験もある彼の移籍はベテランの領域に差し掛かり、
怪我しがちで出場数が減り始めたジェラードの後がまを担うプレーヤーとして期待されていました。
豊富な運動量と緻密なキックを武器にサンダーランドで活躍。
20歳前半ながら得点やアシストもしていた彼なら将来的にジェラード、もしくはランパードの様になれるのではないかと言われていましたね。
しかし、それらの期待は時として障害になってしまいます。
「周囲の期待が大きすぎた」
言ってもまだ20歳そこらの人間です。
戦術や生活環境、レッズそのものにも慣れないといけません。
多感な時期に環境を変えることはある意味リスクでもあるのです。
さらに彼が背負っていたモノは「ジェラード・ランパード2世」
その重圧たるやはかり知れません。
・・・そして追い討ちをかける様な出来事が。
当時、彼が任されたポジションはRMF。
きっとキック精度と運動量でサイドを支配できるという判断だったのでしょう。
ただし、当時のレッズの右サイドはRSBにジョンソン、フラナガンがメイン。
この右サイドは攻撃力があれど、チーム全体の守備組織が構築できなかったため弱点になってしまいました。
彼も攻守に奔走していたかもしれませんが、バックパスや横パスが目立ち、
前線に供給するパスがあまりありませんでした。
結果的に、彼はRSMFで活路が見いだせず、
たまにCMFで使われたりするものの、司令塔のアダムや
守備アンカーのルーカス、スピアリング、そしてキャプテンのジェラードがいたためにセカンドチョイスに終わり、
サイドでコンディションが上がらないまま11-12シーズンが終わりました。
【戦力外通告】
⚽監督情報⚽
— サッカーキング (@SoccerKingJP) November 24, 2015
リヴァプール解任のロジャーズ氏、カタールから監督就任オファーか https://t.co/5ATqgoSn8o
ロジャーズ氏は、2012-13シーズンから今年10月までリヴァプールを率いていました。 pic.twitter.com/3nbu1jX3YF
そして12-13シーズン。
ブレンダン・ロジャーズ政権になるにつれてさらに出場機会が制限されます。
シャヒン、そしてスウォンジー時代の教え子ジョー・アレンの台頭により、
試合にすら出場できなくなりました。
理由としてはロジャーズの掲げるパスサッカーにへンダーソンの弱点がモロに響いてしまった為です。
・・・ヘンダーソンの弱点については次回のブログにて後述しましょう。
そして突きつけられる現実。
ロジャーズから「移籍先を探してもいい」と言われたそうです。
これは事実上の戦力外通告です。
一時期は「ジェラード・ランパード2世」と言われていた彼のキャリアが今消えつつあったのです・・・
しかし、彼は諦めませんでした。
ポジショニングの修正をはかりながら得意の運動量を駆使し、
パスサッカーの戦術下であがき続けました。
その時、ロジャーズは彼の中に何かを見出したのでしょう。
ロジャーズの戦術を彼に叩き込んだそうです。
・・・ついにシーズン後半にはスタメンに返り咲きます。
そして、相手の戦術次第でCMFでヘンダーソンもしくはアレン、さらにLMFとしても活躍していました。
もうそのころには、彼はレッズにとって貴重な「心臓」として機能していたのです。
【不治の病】
順調にきていた7月初めからの練習。ちょっとしたことで足首に違和感が出たが,慢性疲労と把握してハードな練習を行ったら大後悔。足底筋膜炎のようだ。医者に行っても自然治癒しかないと言われるので,自然治癒力に任せて歩行時の痛みに耐えて生活している。嗚呼,オレは走行に向いていないのか?
— Taiji_Running. 晴輝スポーツ所属 (@gninnuR_ijiaT) August 1, 2019
13-14シーズン。
キャプテン・ジェラードがアンカーにポジションチェンジし、アレンや後半はコウチーニョと組んだ中盤は、
当時のPLを席巻したスアレス・スタリッジのSASとスターリングを爆発させるに足るプレーをしていました。
そして、その中でもヘンダーソンは運動量に陰りの見えていたジェラードや、フィジカルコンタクトの弱いアレンやコウチーニョの代わりとして、
攻守において多大な貢献をしました。
それこそ彼がいないとチームが機能しないほどに。
事実、シーズン後半で彼が退場した後の試合は散々たるモノでした。
あの頃、ヘンダーソンさえいてくれたらPL制覇だって夢ではなかったかもしれません。
そして、惜しくもPL制覇を逃したレッズ。
14-15シーズンは、ファンからは「次こそは優勝を!」と期待されていましたが、スアレスの移籍やスタリッジの負傷、
望みのスターリングも当時は独力での打開が期待出来ず、チームとしては6位に低迷。
猛威を振るっていたSASの時代は1年しか持ちませんでした・・・
しかし、一方のヘンダーソンは副キャプテンにも任命され、出場数も歴代トップの年間54試合に出場。
得点も7得点と、この時期がBox to Boxプレーヤーとして最盛期を迎えます。
そして15ー16シーズンでジェラードの後を継ぎ、新キャプテンに任命された彼は新たなレッズのアイコンとして、
国内で、欧州で光り輝く・・・はずでした。
足底筋膜炎(そくていきんまくえん)。
足の裏からかかとにかけて伸びている腱組織が炎症を起こすことによって起きる病気であり、
本人曰く「足を地面につけられない」「ベッドで寝ているだけでもかかとが痛い」状態だったとの事。
・・・そして一番問題なのは「基本的には治療方法が無い」という事。
ここで「基本的に」という表現をしたのは、方法が無くはないのです。
ただそれはステロイドホルモンの注射を続けて足底筋の断裂を促すというモノ。
そして、この治療法では痛みを低減することは出来ますが、完治することはありません。
さらに、この治療法を行うと最悪数ヶ月は復帰できなくなります。
事実、このシーズンにおけるヘンダーソンの試合出場数は「25試合」。
そしてやはり完治することは出来ず、翌年の出場数は「27試合」で過去最低出場のワンツーとなってしまいます。
・・・今でも彼は地面にかかとがつけられなくなるほどの激痛が再発する恐怖と戦いながら試合に出場しているのです。
では、なぜこの様な病気にヘンダーソンはなってしまったのか?
原因とされる一つの理由として「オーバーワーク」があるそうです。
彼はレッズの副キャプテン、キャプテンとして、
レッズのプレーヤーとして生き残る為に一体どれほどの努力をしてきたのでしょうか?
それこそ不治の病と戦いながら、様々な重圧を背負いながら、
それでもチームを鼓舞するその姿勢に、私は言葉を失ってしまいます・・・
【ポジションチェンジ】
Happy birthday, @JHenderson!
— LFC Stats (@LFCData) June 17, 2018
The skipper made the most passes (2085) for Liverpool in the Premier League throughout 2017/18. pic.twitter.com/uqbxaKS9MD
足底筋膜炎という不治の病。
日常生活すらまともにできない状況。
もう中盤の心臓として走り回る彼を見ることはできないだろうと誰もが思いました。
「ジェラード、ランパード2世」と期待されたBox to Boxのプレーなんてできる訳がありません。
そんな状況に、15-16シーズンから指揮を取ることになったクロップもずいぶんと頭を悩ませた事でしょう。
しかし、クロップはヘンダーソンにあるポジションを推薦します。
それは「アンカー」。
Box to Boxのプレーほど激しく上下する動きもなく、
そして彼のインテリジェンスとフィード力が存分に活かせるポジション。
このポジションにて彼は新たな境地を見出します。
レッズのビルドアップの中心となり、
組み立てではほぼ彼を経由し、ディフェンスでもインターセプトや厳しい場面での激しいコンタクトを駆使し、
新たな「心臓」としてプレーしていました。
・・・ですが、そのプレーの裏側で並々ならぬ努力をしていたのは間違いありません。
しかし、努力のかいあって彼はそのアンカーポジションでイングランド代表のスタメンまで上り詰め、
そしてCL準優勝のキープレーヤーとして輝きました。
【Box to Boxとして】
Sometimes dreams can come true 🏆 #sixtimes @LFC pic.twitter.com/7A68CBPEcc
— Jordan Henderson (@JHenderson) June 2, 2019
18-19シーズンではもはや彼のファースト・ポジションは「アンカー」。
レッズの心臓であり、司令塔でした。
ただ、一方で彼ほどのクオリティーを持つプレーヤーが存在せず、
いつ起こるかわからない不治の病がファンを、チームを、そして何よりも彼を不安にさせていた事でしょう・・・
そこであるプレーヤーが入団します。
「ファビーニョ」
前情報も全く無い中での突然の移籍でしたので、
びっくりする一方でアンカーポジションに対しての不安が解消された様な気がしました。
ですが、その一方で新しい不安がよぎります。
「ヘンダーソンはこのまま徐々に消えてしまうのでは無いだろうか?」
レッズのキャプテンが、あんなにも壁にぶつかり、その都度乗り越えてきたヘンダーソンが、
このままファビーニョの影に消えてしまう。
彼らもプロですからそれはしょうがない事なのですが、
実際に徐々にチームに馴染んでいくファビーニョがアンカーポジションを掴んでいくのを、心のどこかで引っかかりながら見ている自分がいました。
・・・しかし、4月10日のCLポルト戦。
彼がRCMFとしてフィールドに立っているのです。
「ありえない」
「もうRCMFとしては出来ないはずだ」
「怪我が再発したらどうするんだ?」
そんな不安を払拭するかのようなプレー。
そしてそのプレーは彼が不治の病にかかる前の「それ」でした。
「Box to Box」
もう・・・言葉になりませんでした。
そして、CL準決勝バルセロナ戦の「アンフィールドの奇跡」を起こし、
決勝のトッテナムを下してのCL優勝。
彼の苦悩が、努力が、報われたような気がしました。
鳴り物入りでレッズに入団したが、戦力外一歩手前まで追い詰められ、
それを克服し成長した矢先の不治の病。
それでも彼はその全てを乗り越えて、リバプールのキャプテンとしてビッグイヤーを掲げたのです。
そして彼は13-14シーズン、18-19シーズンでぶつかった壁を乗り越える為、
新しいシーズンに臨みます。
今までがそうだった様に、これからも彼はどんな苦悩や壁だって乗り越えていけることでしょう。
・・・さて、今回は彼のストーリーを書きましたが、
いつか彼のプレースタイルのストーリーも書いてみたいと思っています。
近いうちに更新すると思いますので、お手すきの際にご覧下さいませ。
それでは、また。
可能性の塊、ラルーチのプレー!
Yasser Larouci
— LFC Transfer Room (@LFCTransferRoom) July 11, 2019
How good was this man at Left-back today? pic.twitter.com/A5hHaPmcvU
◼️注目のLSB、ラルーチ!
◼️ラルーチの起用によって戦術の幅が広がる!
◼️そのプレーにあのLSBがちらつく?
さて、Twitterでお話した通り、今回はプレシーズンで活躍中のLSBラルーチを紹介します!
先日のセビージャでの負傷は大丈夫なのでしょうか・・・?
強めの打撲という報道が一応出ているようなので骨に異常は無かったみたいですが、プレシーズンはもう難しい様です。
とは言え全治数週間との記載もあるので、カップ戦での出場に期待したいと思います。
さて、そんなラルーチ。
今回、彼をピックアップしたのは何も負傷したからではありません。
非常に面白いプレーを見せていたからです。
先に言っておきますが、技術的な部分はロバートソンや同じく若手のLSBルイスと比べても・・・特にキック精度などは劣るかもしれません。
しかし、ラルーチは彼らに無いモノを持ち合わせていました。
そして、それはレッズの攻撃において、多大な影響を与えるモノです。
今回はこのラルーチの攻撃についてお話していきましょう!
ラルーチの長所をざっくりと挙げてみます。
●持ち運ぶドリブル
●相手の意表を突くプレー
●インナーラップの意識
「持ち運ぶドリブル」というのは人をかわすドリブルではなく、人にとられないドリブルです。
細かいタッチを駆使して進んでいくプレーですね。
ちなみにレッズだと
・かわすドリブル・・・マネ、サラー
でしょうかね。
ラルーチは後者である、「持ち運ぶドリブル」に該当します。
そして、ロバートソンやルイス、ミルナーもドリブルが持ち味のタイプでは無いので、1つ特徴が生まれます。
次に「相手の意表を突くプレー」ですね。
彼のハイライト、特にプレシーズンのセビージャ戦を見ていると、そのメンタルがチラホラと見えてきます。
相手のサイドに流れてクロスを上げると思いきや、あえて狭いパスコースにショートパスを通したり、相手の意表を突くターンなども頻繁にしていましたしね。
ターン自体も結構するどいので相手のプレスもかわせたりします。
この余裕を持った相手の意表を突くプレーは彼の持ち味ですね。
ドルトムント戦は完全にビビってプレーしていたので、あまり参考になりませんでしたが笑
そして、「インナーラップの意識」の意識ですね。
ここが、他のLSBとは違う、彼の最大の特徴と言えるでしょう。
ここからは図を使って説明していきましょう!
彼の最大の特徴であるインナーラップ。
しかも、彼の場合は細かく持ち運ぶドリブルという武器もあるので、相手ゾーンのシビアな部分まで攻めることができます。
これの最大の利点は相手のディフェンスラインを崩すことができるという点です。
こういったドリブルは相手の注目を集め易いですからね。
それに合わせて他のプレーヤーが中でフリーランをするものなら、ディフェンスラインがガタガタに崩れることでしょう。
それこそ大外からのサラーの飛び出しなんて、少なくとも一瞬は見失ってしまうでしょうね。
でも、サラーにとってはその一瞬で十分です。
次にオーバーラップの図になりますが、
図の説明に書いた通り、ロバートソンが最も得意としているプレーです。
ただ、ラルーチがこのプレーをすると、
相手はインナーラップのイメージが残っている為、中を絞り外を空けがちになります。
ロバートソンはシビアなタイミングでも正確なクロスを出せますが、比較的足技の劣るラルーチはインナーラップと組み合わせることで、余裕を持ったオーバーラップが出来るようになります。
いかがだったでしょうか?
正直、私はプレシーズンになるまでラルーチのプレーなんて知りもしませんでした。
しかしプレシーズン初戦、トランメア戦の彼を見て衝撃が走りました。
「マルセロ」がいる・・・!!!
あの、レアルマドリードLSBのマルセロです。
インナーラップを駆使して、自分をフィニッシュに置くプレー。
細かく持ち運ぶドリブル。
相手の意表を突く柔軟なプレー。
そして、セビージャ戦のプレーを見たときに確信に変わりました。
彼はレッズのマルセロになれる・・・!
今の技術なんて関係無い!
彼を育てることによってレッズの戦術の幅は爆発的に広がる!
そう思った矢先の、あの負傷でした・・・
本当に残念でしたし、相手には怒りがこみ上げましたし、何よりラルーチが心配でした。
それでも思ってたより軽症で本当に良かったです。
今シーズンはカップ戦で彼の勇姿を見届けることにしましょう!
将来のレッズを背負う、可能性の塊を!
ララーナ、戦術スタイル19-20 後編
Harder. Better. Faster. Stronger. 🦁🦁🦁 pic.twitter.com/sDunenwouy
— Adam Lallana (@officialAL20) 2017年6月9日
■新たなポジション「アンカー」
■1列下げた場所で求められる動きは?
■活きる唯一無二の特性!
前回に続き、今回もララーナについて記載します!
前回はコチラ
www.liverliverliver.com
プレシーズンに衝撃のアンカーデビューをしたララーナ。
まさかの起用に各方面でざわついていましたが、個人的にはこの起用には「アリ」だと思っています。
では、この起用について私なりの見解を書こうかと思います。
【アンカーとしてのプレー」
このアンカー起用について私なりの結論を言いますと、
●コンパクトな試合でのディフェンス
●ハイプレスへの攻略
上記の2点において活躍できるのではと思っています。
一応、図を介して解説していきましょう。
【ディフェンス時】
彼にディフェンス時において求められるのは、
コンパクトな試合の際、相手へのプレスとスペースを潰すプレーです。
彼にはファビーニョの様な1対1の強さは求められませんが、
プレスの速さや高い運動量、そして敏捷性があります。
現在、レッズのアンカーはファビーニョとヘンダーソン、そしてたまにワイナルドゥムやミルナーが担うことが多いのですが、
ワイナルドゥムやミルナーはあくまでスクランブル対応とした場合、基本的にはファビーニョとヘンダーソンが中心となると思います。
彼ら2名はどちらかと言うと大型のプレーヤーであり、フィジカルコンタクトや空中戦に強みがあるものの、
小回りの利くプレーは期待できません。
そこでララーナの様なプレーヤーが活きてきます。
他チームで言えば、レスターやチェルシー加入当初のカンテのイメージでしょうか。
彼も高い運動量と素早いプレス、そしてスペース潰しからカウンターの起点として多大な貢献をしてきました。
それをララーナであれば、ボール奪取後の起点としても、
元々厳しいプレッシャーの中で戦ってきたので、活躍することができるでしょう。
【オフェンス時】
オフェンス時において彼に求められるのは、
3列目での間受けプレーです。
近年のPLにおいて、ショートカウンターというのは非常にポピュラーな戦術となりました。
ビッグ6はもちろん、レスターやエバートン、クリスタルパレスを代表とした中位チームも高いレベルで行使してきます。
彼らはハイプレスで中盤やサイドをボール奪取ゾーンとします。
・・・その中でもアンカーのゾーンは非常に厳しいゾーンになっています。
その対策の1つとしてアンカーをCB間にポジショニングさせ、パスの出し手を増やすことでビルドアップ強化を図ってきましたが、
相手がディフェンスラインを組んでしまうと、どうしても行き詰まるシーンがありました。
やはり、ハイプレスの中でも中側から崩さないと打開はできません。
その様なシーンではポジショニングや素早く前を向くプレー、そして高い配給力が必要となります。
ララーナであれば上記の要素をしっかり満たしてくれますね!
彼であれば、その運動量を活かした3列目からの飛び出しも期待できるかもしれません。
中盤のポジションチェンジからサイドや前線に飛び出す多彩さを作ることができれば、
より相手のゾーンを崩すことができることでしょう!
ミルナーも適正があるのですが、
最近の彼は試合の流れを変える役割を担っていますので、ララーナがちょうど良いと思います。
他のチームで言えば、バイエルンミュンヘンのチアゴ・アルカンタラのイメージでしょうか。
CLでは彼を捕まえるのを非常に苦労しましたね・・・
いかがだったでしょうか?
要するにララーナのアンカー起用で私が期待しているのは「カンテとチアゴの様なプレー」なのです。
これが実現できれば、ララーナは近年のハイプレスサッカーに対しての「切り札」になるかもしれません。
ケガをきっかけとして不遇なシーズンを過ごしてきたララーナ。
ですが、このアンカー起用をきっかけとして彼が不死鳥のごとく復活することが私は楽しみで仕方ありません。